観察日記 その1

右の腰に皮下腫瘤(ちょっと大きなおでき)ができていて、その切除術のため、入院をすることになった。
こんな機会は滅多にないので(そうそうあっては困る…)書き記しておこうと思う。

…………………………

前日入院。
パジャマに着替えることを少し遅らせてみる。
無駄な抵抗。
着替えて病室に身を置いてみると、周りの入院患者と同じく、途端に病人になる。

お昼ご飯を食べる、決められた時間にシャワーを浴びる、おへその掃除をしてもらう、トイレへ行く。
それ以外、全く用事がない。

無駄にウロウロとしてみる。
病室の配置がよく分からず、自分の部屋の位置が分からなくなった。
「大丈夫ですか?」と看護師さんに声をかけられる。
「はい、大丈夫です!」と無駄に元気よく応える。

居場所が分からなくなるってこんな感じなんだ。
迷おうと思って迷ってるわけではない。
ほんの一瞬、右と左を間違えただけのこと。
ナースステーションをぐるりと周って、自分の名前が書かれた病室の電子掲示板を見つけた。

よく見ると、この電子掲示板は時々表示が消える仕組みになっていた。
迷ってから確か一度はここを通っている。
理由がわかって少しホッとする。

それにしても、夕食が待ち遠しい。
まだかな、まだかな。

お昼は、豚肉と玉ねぎの炊きあわせ、大根と人参とミニがんもどきの炊き合わせ、キャベツとパプリカのケチャップ合え、ヨーグルトとパイナップル。
はて、夕食の献立は如何に。
まだかな、まだかな。

夕食後は絶食。
味わって頂こう。

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